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実践 生き残りのディーリング

投稿日 : 2020年6月13日

本記事では、1990年の『オリジナル版』発刊以来、多くのディーラーに読まれ、それを個人投資家に向けて改訂して発行された、相場とは何かを追求した哲学書ともいえる1冊「実践 生き残りのディーリング」をご紹介していきます。

本記事の内容

1. どんな本なの?

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本書は、1990年の『オリジナル版』が発刊され、多くのプロディーラーに愛読され続けていたものを、個人投資家向けに改訂され2001年に出版されたものです。著者は、日米欧の大手金融機関の為替、債券のディーラー、機関投資家セールスとして東京、ロンドン、ニューヨークの三大市場に勤めた経験を持つ矢口新氏。相場とは何かを追求した哲学書ともいえる一冊となっています。

本書では、「相場とはどのような性質なのか」「どのような種類の人々が参加しているのか」「どうして価格が動くのか」「その時どのような対応できるのか」など、相場の謎を解くための概念が100項目にわたって著されており、初心者から上級者に至るまで自分がどう相場に向き合うべきか考えさせられる内容となっています。

2001年発刊なので少し古い内容の部分もありますし、専門用語が多い為、少し読みにくい部分があるかもしれません。しかしながら相場における原則的・普遍的な内容が非常に多い為、どの市場にも通用する大切な内容が含まれています。一読する価値ありの書籍ですので、ぜひ読んでみてください。

2.要点をまとめてみました

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ここでは、特に印象に残った内容をご紹介していきます。

損切りの徹底とナンピンの厳禁

「損は切るもの。アゲインストのポジションは持ってはならないものなのです。アゲインストのポジションからは、まともなものは何ひとつ生み出せません。必要以上のエネルギーを消費させ、相場観を狂わせ、機会利益を減少させ、ひいては取り返せないほどの損を抱える危険をはらんでいるのです。」

本書では、徹底した損切りナンピンの厳禁について何度も述べられています。ナンピンについては、計画的なナンピンなら十分有効であることが最近様々なトレーダーが言うことも増えていますが、勝つ確率が高まる反面、リスクに比べた期待利益があまりにも小さいと痛烈に批判されています。

「買ったものが値下がりしたということは、自分の判断のあやまちを、相場が教えてくれたのです。大切なのは、その後の態度です。ここは謙虚にあやまちを認め、一度損切って出直すべきところです」

損切りは徹底すべきであると何度も本書では述べられていますが、恐怖感や無駄な損切りではなく、徹底した資金管理やルール内における必要な「損切り」を徹底すべきであることを考えさせられます。特に初心者には徹底してまずは損切りできることを身につけましょう。「いつか戻ってくるから少し様子を見よう。」が、大きな損失を生み出す元凶です。

値ごろより日柄

値幅よりも日柄のほうが重要性が高いことを知らない方も多いと思います。実は、値幅の調整よりも日柄の調整が大事なのです。本書でも価格の変動要因について以下のように書かれています。

「短期中期の価格変動は、その期間にわたって、大きなポジションを保有する人の意向を反映します。相場を動かしているのはポジションです。ポジションの保有期間の長短によって、大きなトレンドの方向が決定されます。そして、保有期間の長短の綱引きによって、価格波動が形成されるのです。」

「相場を動かす力は、ポジションの量と、その保有期間です。量は大きい方が、保有期間は長い方が、より大きな力を発揮するのは言うまでもありません。トレンドはポジションの量ではなく、保有期間の長さによって決定されます。」

つまりは、短期売買を繰り返すトレーダーにはトレンドは作ることはできず、大きなトレンドは、実需など長期にわたってポジションを保有する人の売買によって決まっているのです。値段の動きだけに目を奪われがちですが、値幅が大きく動いたからと言って、逆張りで仕掛けたり、値ごろ感でトレードするのは厳禁です。日数を考慮していないと、さらなる同一方向の動きが出やすいのが相場なのです。必ず時間の経過にも着目してトレードしてみてください.