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伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術

投稿日 : 2020年6月9日

本記事では、カリスマトレーダーでもあるリチャード・デニス氏とウィリアム・エックハート氏がプロトレーダーを育て上げるために組織された集団「タートルズ」による投資法がまとめられた書籍「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」をご紹介していきます。

本記事の内容

1. どんな本なの?

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この本は、1983年当時トレーダーとして活躍していたリチャード・デニス氏とウィリアム・エックハート氏による「優秀なトレーダーの育成は可能か?」という賭けをした際に、「タートルズ」と呼ばれる実験的に募集され教育を受けた常勝トレーダー集団が作られました。そのなかで、最年少で最も稼いだ天才トレーダー、カーティス・ファイス氏によって書かれたものです。

2014年のブルベア大賞の特別賞を受賞。個人投資家が選ぶ投資に役立つ書籍としても有名です。当時は極秘にされていたトレードルールでしたが、ふたを開けば内容はいたってシンプルなもの。彼らは、いたってシンプルな「トレンドフォロー」で行うブレイクアウト手法でした。つまり、手法よりもいかにルールを守ることや、リスクを管理することが大切であるかを教えてくれます。誰もが思いつかないような、複雑なことはしていないということですね。

こちらも2007年の書籍なので比較的古いものにはなりますが、投資やファンダメンタルではなく、「投機」中心の内容なので、テクニカル分析や相場心理など、現在にも通じるポイントやヒントがたくさん詰まっています。一読する価値は十分あるでしょう。

2.要点をまとめてみました

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ここでは、特に印象に残り、本書のメインとなるポイントについてご紹介していきます。

手法はシンプルなブレイクアウト

タートルズの行っていた手法は、基本的にトレンドフォローで、相場の流れに逆らわない方法であったとされています。しかしながら、このトレンドフォローシステムでも65~70%は負けトレードになることが述べられており、その中でも大きな利益を上げる点には「損小利大」の意識が強くあったことがわかります。
また、中でも使われていた手法が「ドンチアン・トレンド・ブレイクアウトシステム」。いわゆるシンプルな20日ブレイクアウト手法です。当時は、この手法がシンプルかつ優位性のある手法であり、利益を出していたようです。しかし、その後はこの手法だけでは勝てなくなったようで、有効なトレード戦略とは時代の変化や市場の流れによって大きく変化することもわかります。そして、「手法」そのものが聖杯ではないということが理解できるのではないでしょうか。

エッジ(優位性)のあるトレードルールを守る

タートルズが守っていた勝てるトレーダーに必要なルールとは、以下の4つでした。
勝つための4ルール
  • ①エッジ(優位性)のある取引・・・正の期待値を持つトレード戦略
  • ②リスクの管理・・・適正なレバレッジと損切りの管理
  • ③首尾一貫・・・準備を徹底し、計画的に継続する
  • ④シンプルであれ・・・大きなトレンドを逃すな
フェイス氏は本書の中で、「原則のほとんどが目新しいものではなく、逆に単純であるがゆえに、それに従うのが困難に感じた。」と述べています。一貫性と自己規律が何よりも重要であることが示されています。上記のルールを守れるか、守れないかは心理的な要因がほとんど。つまりメンタルです。自分のトレード戦略に自信を持ち、信じて回数をこなしていけるかが大事であると言えますね。

リスク管理の徹底

本書では「突き詰めると、トレーダーはリスクを売買する」と述べられているように、相場の本質は資金管理にあることが最も重要視されている項目です。タートルは資金管理法として、「ユニット」という概念を取り入れたうえで、資金を分割し、効果的な買い増し&ストップ設定する方法で管理しています。リスクにさらす資金をしっかりと計算した上で、ピラミッティングのような買い増し(売り増し)をしていく方法は、上級トレーダーがよく利用しており、参考にできる部分でしょう。

「自我に生きるものは自我に死ぬ」

この本で特に印象に残った言葉です。カーティス氏は、以下のように述べています。
「新米トレーダーが裁量トレードに引き寄せられるおもな理由だ。裁量トレードは自我を満足させる。個人の判断に頼る取引だからだ。それとは対照的に、システムトレードでは、”正確にいついくら売り買いするか”を指定する規則を使って取引の意思決定を行う。つまり裁量トレードは、自分の判断で取引して勝利すれば、自我が勝利したことになる。そして、自分がいかにして市場を制覇したかを友人に自慢できるのだ。それを達成する為には、間違いなく過剰なレバレッジで取引しているはずなので、5000ドルが1万5000ドルになる可能性もある。しかし、あまりに強気な取引をしているせいで、その1万5000ドルを失うリスクも非常に高い。数ヵ月後に同じトレーダーが破産して、すべてを失ってしまったと書き込むかもしれない。こういう人たちは、自我を満足させるために取引している。ことわざにあるように、自我に生きるものは自我に死ぬのだ。」

市場における1回のトレードは予測不可能。数回の裁量トレードは、自分がまるでプロのトレーダーのように過信し、レバレッジを上げやすく、最終的に大きな損失を出してしまうのです。一貫した優位性のあるトレードをリスク管理の上でコツコツ継続していくことが最も大切なことであることを私たちに教えてくれるでしょう。