TwoStep「コツコツ系FX」ありだと思います。〜FXや自動売買(EA)で資産運用をするための総合情報サイト〜
おすすめ書籍

ゾーン 相場心理学入門

投稿日 : 2020年5月12日

本記事では、テクニカル分析や投資手法よりも重要といわれる「相場心理」に特化した名著といえる書籍「ゾーン 投資心理学入門」をご紹介していきます。

本記事の内容

1. どんな本なの?

shutterstock 437858659

この本は、多くの金融業界の著名人や企業から尊敬を集めるトレーダーであるマーク・ダグラス氏によって書かれた書籍です。トレードに成功するために大切な「ゾーン」といわれる心理状態に達するためにどうすればいいのかという「相場心理」に特化した本となっています。

さらにこの本は、ブルベア大賞殿堂入り作品(ブルベア賞とは、1年間に発売された製品・サービスの中から、実際の投資に役立ったと評価された作品に贈られる賞のこと)でもあり、認知度や名言が非常に多く、投資をこれから始めようと思う初心者だけでなく、なかなか勝てない人や再度初心に戻ろう思っている人にも是非読んでもらいたい1冊です。

少々日本語訳が分かりにくい部分と、たとえ話が多いので、本来の道筋から脱線してしまいがちな部分があります。(苦笑)しかし、最後まで読み終える頃には何か感じる部分や、やる気が溢れてくるはずです。手法やシステムではない、投資の本質である「相場心理」の心構えを深く理解できることは間違いないでしょう。

2.名言をまとめてみました

無題のデザイン5

この本は全部で11章に分かれていますが、なかなかの文章量なので本を読むのが苦手な方には、飽きてしまいがちかもしれません。ここでは、私が独自に重要だと思うポイントをまとめてみました。今後のトレードの参考にしてみてください!

トレーダーとしての「ゾーン」を目指す

「ただ直観的に行動し、反応する。選択肢は検討しない。結果は気にしない。悩まない。ただその瞬間に「するだけ」なのだ。やるべきことを、そのとおりにやっているのである」

本書で語られているタイトルの「ゾーン」の状態とは、マーケットの情報を正しく認識したうえで、トレードを予想・期待・苦痛・恐怖を感じることなく、直感的に行える状態の領域のこと。

本書では、ここに達するまでの過程を事細かに事例とたとえを交えて語られています。もちろんこれは、初心者を除いた多くのトレーダーなら感じることだと思いますが、「それができたら苦労しねぇよ!」ってことなのです。

誰しもが、恐怖心もない、悩みもなく、結果すらも気にせずに、直感的に機械的に行動する心理領域=「ゾーン」に達することができたなら、勝てる投資家になれるでしょう。しかし、それは人間であるがゆえに難しい話。その領域「ゾーン」に近づくためにどのような思考でいるべきなのか、投資心理の強化がなぜ大事なのか、多く語られているのです。

この本を読むだけで、トレードがうまくなるわけでも技術力がいきなり向上するわけでもありません。私は経験として、読む回数を重ねるごとに「うんうん、これ大事だよね」とか「当たり前のことを言ってるなぁ…」と思った記憶があります。つまり、トレーダーとしての成熟度に応じて感じ方も変わりますし、そしてすべてのトレーダーがトレーダーとして知っておくべき心理が多く詰まっているのではないでしょうか。

トレードは人間が初めて得る「自由」

「私達の心の構造の大半は、他人が選択したものにもとづいた社会教育の結果もたらされたものである」

「トレード環境では、ほとんどすべての規則を作るのは自分自身なのです」

「トレードに不利な影響をもたらす思考パターンの多くは、日常生活で見たり考えたりするために養われた自然な対応なのだ」

通常トレード環境がある人のほとんどは、先進国に生まれ、そして生まれながらにして制限された環境(国・法律・道徳・規律・性別・文化・宗教等)で育ちます。日本人の方も同じですよね。

決められたルールの中で生活し、仕事をして対価を得る環境から、相場という戦場に飛び込むわけですが、実はトレードは人間が初めて知る「自由」に近いのです。エントリーもエグジットも、取引量もすべて自由。投資の世界はとても魅力的に感じる分、これが初めての経験になる人間にとっては、不都合に働く部分が非常に多いのです。

しかも、通常の日常生活では全く至極当然で、当たり前に機能する物の見方、姿勢、原理の多くがトレード環境ではまったく逆に作用してしまうのが、このトレードという世界。例えば、

  • 自由であるがゆえに自ら規則を課すことに心理的な反発を抱く
  • トレードの結果や責任を自分以外の他に転嫁してしまう
  • ランダムに得る報酬に脳が喜んでしまうことで、規律の一貫性を失う

などなど、トレードを妨げる問題が多数存在していることをまず理解しなくてはならないのです。簡単に言えば、普通にちゃんと生きてきた人は「負けるようにできている」んです。

これがわかるまでに非常に私は時間がかかりました…。チャートを見続け取引して負けるたびに、

「なんで、こうならないんだ!」
「過去のチャートならこうなるのが普通だろ!」

と納得できないんです。これは、それまでの環境と規則、ルールの中で生きてきたから起こる問題なのですね。

トレードの優位性「確率で考える」

「マーケットには同じ行動パターンが、何度も何度も繰り返し現れる。個々のパターンの結果がランダムであるにしても一連のパターンの結果は一貫している(統計的に信頼できる)のだ」

「マーケットの動向に左右されない心理状態を確立する方法を習得できれば、葛藤は存在しなくなる。内的葛藤がなくなれば、すべてが楽になる。その時点で、すべての自分の技術や分析などが最高の優位性を得たことになる。その結果、トレーダーとしての潜在能力の発揮が可能となる」

これからトレードを始めよう、またはトレードしてるけどなかなか勝てない人に、必ず知っておいてほしいことです。まず1つ1つのトレードにおいては、「何事も起こりえる」ということを認識すること。過去のチャートをいくら分析したところで、次の取引が勝ちになるか、負けになるかはわからないのです。

未来はわからないことを認識できないと、過去チャートにとらわれ、期待外れの負けに納得できず、一貫性のない感情的なトレードを繰り返し、大きな損失を出して退場するのです。

実は相場は、もちろん1回のトレードは予測不能なランダムなものですが、優位性がある場面でトレードを繰り返し、一貫性をもって繰り返し続けることで、確率論的にトータルとして必ず勝てるようになっています。

つまり、何事も起こりえることを認識したうえで、自分の確証のある優位性のあるポイントで、自分の規則を守った一貫性のあるトレードを繰り返す。そして、利益になる取引と損失になる取引を繰り返すことで、統計的な優位性として結果的に勝てるトレーダーとなっていくのです。

この場面では、優位性があると思う場面のみで取引を淡々と繰り返し、損切りもトータルの取引の1つとして機械的に行えるようになれれば、勝率や利益も増えていくでしょう。

ゾーンに重要な4項目
  • ①勝算のあるトレード(テクニカル分析により確率論的に勝つ可能性が高いトレードをしている)をする
  • ②資金管理(勝算が機能するまでに費やせる資金を把握している)をする
  • ③一つ一つのトレードで勝つか負けるか知る必要も予想する必要もないと知る
  • ④何事も起こり得ると知る